こんにちは!
トルコ周遊ツアーのお客様の中にはトルコ料理が胃にもたれるという方も少なくありません。それは、調理のときに割と何にでも油が使われているからと考えられます。
油っこいお料理でも、サッパリといただけるのが、「ヨーグルト」を調味料のように使うこと。
トルコの食事ではヨーグルトは欠かせない食品です。
本日はトルコではヨーグルトは万能調味料!そしてお料理のいつくかをご紹介というお話です。
トルコ人一人当たりの驚くべきヨーグルト消費量はこちら
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トルコ料理に欠かせないヨーグルト!
あなたはトルコ料理を召し上がったことはありますでしょうか。ファストフードのケバブなどの屋台フードではない、レストランで供されるトルコ料理のことです。
トルコ料理は食材の豊富さ、スパイスやハーブを用いた豊かな風味、お料理のバリエーションが豊富。何を食べても美味しい、とても奥の深い魅力を持つお料理だと私は思っています。
トルコ料理が世界三大料理のひとつに数えられていることも、深く納得がいくんですね。
ただ、調理には油が多用されますので、日本の方にとっては口飽きしたり、胃もたれが起こったりということも少なくないようです。
そこで私がツアーのお客様にいつもおすすめしますのは、油っこいお料理にはトルコ人のようにヨーグルトをかけて召し上がっていただくことなんです。
トルコ人はヨーグルトを調味料感覚で何にでもかけるんですね。お肉にもかけるとサッパリいただけますし、とにかく何にでも。
では、いくつか具体例をみてみましょう。
トルコ人が調味料感覚で使うヨーグルト!
「ケバブ」(焼いたお肉料理の総称)
最近は日本でもケバブなどが屋台フードとして知られるようになってきていますね。「ケバブ」とは焼いたお肉料理を総称したものです。
例えば、よく知られているのは次の2つ。
- ドネルケバブ(回転させながら焼くお肉の塊の(羊、牛、七面鳥、鶏)そぎ切り)
*ちなみにドネルケバブのお肉の塊は1頭から切り取ったひとつの塊ではない、ことをご存知でしょうか。実は薄切りのお肉を回転棒の上から射して何層にも重ねたものなんです。 - シシケバブ(串焼お肉)
私はケバブとヨーグルトの組み合わせが一番好きです。ヨーグルトの酸味でお肉がサッパリといただけるんですよ。そしてコクも香ばしさも倍増します。
画像は↑「エディルネ」という街の世界遺産のセリミエ・モスク。
この街の名物料理がこれです。↓
エディルネの名物料理タヴァ・ジエルという牛レバーのから揚げ↓です。
薄ーく切ったレバーに薄く衣をつけてカラッと揚げていて、サックサクの食感!
これにプレーンヨーグルトをたっぷりかけると、揚げ物もさっぱりして、更にコクが増し、香ばしくなり、ますます美味しくいただけます。
レバーの臭みもない! ビールがすすむ!
あれ? イスラムの国で飲酒は良かったんでしたっけ?
イスラムの国では、イスラム教のハラール(飲食に関する厳格な決まり)により飲酒は禁じられていますよ。
とはいえトルコはイスラム教徒の国ではありますが、結構そこは緩いので、レストランなどでもアルコールの注文は問題ありません。
ただし、たまに田舎のレストランなどで、ハラールに則りお酒の提供が一切ないところもありますよ。
「フライドポテト」
お馴染みのフライドポテトにもプレーンヨーグルト!
これトルコ人ガイドさんが注文したものですが、意外に合うことに驚きました。
普段は健康のため揚げ物はあまりとらないようにしていますが、この組み合わせは未知のものでしたのでトライしましたよ。
ヨーグルトのお陰でサッパリで、結構パクパクすすんじゃいます。
「マントゥ」(トルコ風水餃子)
「マントゥ」はトルコ風の水餃子のこと。中国の饅頭や餃子がシルクロード経由で伝わったと言われています。その呼び名からも東洋から伝わったものとわかりますよね。
マントゥをゆでて、そしてすりおろしニンニク入りのヨーグルトソースをかけるんです。
『餃子にヨーグルトソース?』と違和感を感じられるかもしれませんが、ニンニクが入るために妙に合うんですよこれ。
トルコのヨーグルトドリンク「アイラン」とヨーグルトスープ!
ヨーグルトといえば、日本ではデザート感覚ですが、トルコではヨーグルトを甘くしたものはほとんどありません。むしろ塩を入れますので、日本の使われ方とは随分と違いますよ。
添乗で訪問していたある日のエピソードをひとつ。
朝食のレストランで、私がいつものようにヨーグルトにはちみつや、薔薇ジャム(トルコでは薔薇の花びらのジャムも香り高くとても美味しい)をかけて優雅に(笑)食べていると、トルコ人のガイドさんがやってきました。
トルコ周遊ツアーには必ず現地ガイドさんが全行程同行することになっています。なので朝食レストランでも一緒に食べることが多いんですね。
そしてガイドさんは首をかしげながら「それ美味しい?」と聞くんですよ。
今にも『えー、トルコ人はそんな風に食べないよー』と言いたそうな顔で(笑)
日本人にとっての、『ヨーロッパ人が緑茶には砂糖を入れる不思議さ』と似たようなものですよね。トルコではヨーグルトを甘くすることが不思議なことなのです。
では今度は、ヨーグルトを使ったドリンクとお料理を一品ご紹介いたしましょう。
「アイラン」(トルコの塩入りヨーグルトドリンク)
トルコのヨーグルトを使った代表的な飲み物は「アイラン」(写真の上部に写っているプラスティック容器に入っているもの)です。
アイランとはヨーグルトドリンクのことで、塩を加えただけのシンプルな飲み物。
トルコ人は大量に作って冷蔵庫に保管し、水代わりに飲むそうですよ。
アイランはレストランには必ずありますので、是非注文してみてください。お肉料理と一緒に召し上がるとお口がサッパリします。
そして画像↑のお肉の塊はトルコのハンバーグ、香辛料が効いた「キョフテ」です。これにもプレーンヨーグルトをかければサッパリいただけますね。
「ヤイラ・チョルバス」(ヨーグルトとお米のスープ)
トルコのスープの定番のひとつでヨーグルトを使った温かいスープです。卵とミント入り。ご飯と小麦粉も入りますので、トロっとして酸味があるミントの香り爽やかなものです。
トルコのヨーグルトは濃厚でクリーミー!!
トルコのヨーグルトはしっかり水切りされているタイプです。
日本のものよりも濃厚でクリーミー。ちょうどギリシャヨーグルトのようなものですね。
ヨーグルトはこんな風に素焼きの入れ物で出てきますが、いかにも「手作り」という感じがいいですよね。
素焼きの器のメリット
素焼きの器だと菌がバランスを崩さずに、生きることを助けるというメリットがあるそうですよ。
そして適度に水分が抜けてくれるそうで、ほどよくヨーグルトは濃縮されるということです。
トルコ文化の影響が強いギリシャの文化
余談ですが、隣国ギリシャはオスマントルコ帝国に長年支配されていたためトルコ文化の影響が強くみられます。
食文化もとても似ていて呼び名が違うだけというものが多いんですよ。(このお話はまた別の日に。)
トルコ人がヨーロッパに旅したとき、自国の料理が恋しくなったら、ギリシャ料理店に行くのだそうです。
トルコ料理は世界3大料理の中のひとつ
今回はヨーグルトに焦点を当てましたが、トルコには他にもほんとうにたくさんの美味しいものがあります。何を食べても美味しいのがトルコ料理。
トルコ料理は世界3大料理のひとつに数えられていますから、他のフランス料理、中国料理同様に扱う食材の豊富さも3大料理に数えられる所以だと私自身各地で食してきた経験から考えています。
トルコ料理はまだまだ奥が深ーいですよ。