こんにちは!
今日はイスパハンのお話です。
イスパハンとは?
「イスパハン」とは、
バラの香りのケーキの名前ですが、
元々はオールドローズのことで、
ピンク色のスィートな芳香を放つ薔薇の品種。
そのバラの形状から「王女のボンボン」
という別名もあるそうです。
昔から貴族や上流階級の女性に
大人気の薔薇だったらしいですよ。
お花の香りのケーキ
これをモチーフとしたケーキがイスパハンなのですね。
ピンク色のマカロンの間には
中央にライチと薔薇のクリーム、
その周辺をフランボワーズ
(フランス語で木いちご)がぐるりと囲みます。
そのトップにはフランボワーズと
薔薇の花びらが乗っている、
とってもロマンティックで豪華な薔薇のケーキなのです。
見た目もさることながら、
薔薇のクリームの香りが鼻から抜けるとき、
その芳香が幸せホルモンを
呼び出してくれるのですよ。
私が最初に「イスパハン」に出会ったのは
10年ほど前のこと。
オンフルールの小さなカフェ
画像出典元:pixabay
オンフルールという
フランスはノルマンディー地方の小さな街のカフェでした。
印象派の多くの画家たちが
この街を描いたことでも知られてる、
こじんまりとした素敵な街です。
画像出典元:pixabay
中心にはヷッサン(旧港)があり、
その周辺にはカフェ、レストラン、
商店などが並んでいます。
その一角に可愛らしいカフェがあり、
ショーウィンドウの中にピンク色の華やかな
マカロンのケーキを見つけ、
その当時はその名前もそういう定番のケーキが
あるとも知らずに、注文したのがイスパハンでした。
そのカフェの窓の向こうにはヷッサンの眺めがあり、
束の間ほっとできる居心地のよい空間でした。
見た目もピンク色でかわゆく、
宝石箱のようなその姿にうっとりした覚えがあります。
ラデュレのイスパハン
その後、パリを訪れたとき、
マカロンを産んだ老舗パティスリ、
ラデュレのサロンで、
また、「それ」を見つけました。
その時初めて、
そのケーキの名前が「イスパハン」であること、
またそれは人気の定番のケーキであることを
知ったのです。
ヨーロッパや中東には
薔薇やオレンジの花などのフラワーウォーターを使った
お花の香りのスィーツがありますが、
慣れていないせいか、日本の方には中々
受け入れにくい味のようですね。
フランス、パリで誕生したイスパハンは、
昨日お話しした、
ピエール・エルメ氏の
代表作にもなっています。
東京にも彼の支店がありますが、
パリのみならず東京でも
人気No1の売れ筋商品だそうですから、
日本にもお花の香りのスィーツが
もっと浸透してくれるといいな、
と思う今日この頃です。