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こんにちは!
コロンブスが新大陸を発見したあと、
さまざまな物資が新大陸から持ち込まれたわけですが、
そのひとつにウチワサボテンがあります。
今日はウチワサボテンのお話です。
ウチワサボテンとは?
スペインをバスで移動していると
やたら目につく植物がこれ。
特に地中海沿岸、そして南イタリア、
シチリア島でもよく目にするんですね。
ミッキーマウスの耳のような、丸く平べったい、
うちわのような形をしたサボテン。
その端には子供の握りこぶし大くらいの
オレンジ、黄色、緑、紫がかったピンク色の
実がいくつも生っています。
この実、8月から11月くらいまで、
スーパーなどにも出回る季節限定の果物なんです。
ウチワサボテンの味とは?
完熟した実は、やわらかく、薄甘く、色も、
ちょうどパパイアのような感じ。
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小さな黒いたくさんの種が入っていて、
それがハート形でかわいいのです。
サボテンの実の危険なトゲ!
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アップになっている画像をご覧いただくと、
ほそーいトゲが実からいくつも出ています。
以前、シチリア島周遊ツアーで、
お世話になったドライバーさんが、
野生のウチワサボテンの実を採って
お客様に振る舞ってくれたことがありましたっけ。
流石地元の方!
素手で触ることなく、布を手に実を採り、
その布を実に叩きつけトゲを取っていました。
針のようなトゲには柔らかく小さなトゲが
無数についているため、刺さってしまったら、
抜こうにもどこに刺さったのか見つけるのが困難とのこと。
以前、その注意をお伝えしたにもかかわらず、
好奇心でガッツリ握ってしまわれた
お客様がいらっしゃいました。。。
スーパーでは、トゲは抜かれている状態なので、
安心なのですが、野生のものを採る際は
要注意です。
ウチワサボテンの虫って役に立っている?!
カイガラムシは何に使われている?
さて、このサボテンに寄生する虫を、
カイガラムシといいますが、
指で潰すと真っ赤になるんです。
古くからアステカやインカ帝国などで
染色用の染料に使われてきました。
以前、メキシコのマヤ文明の遺跡で、
絵を描いて販売しているおじさんが
その虫を指で潰して真っ赤に染まるのを
みせてくれことがあります。
小さな小さな虫を通し、
そこにメキシコとスペインの壮大な繋がりを
感じましたよ。
その赤い色素は染料用、食品着色料、
化粧品などに用いられていますね。
ハムの食品表示にも
「コチニール」という文字をよくみかけます。
イタリアのリキュール、
「カンパリ」にもカイガラムシが使われていて、
あの真っ赤な色の正体はムシだったと初めて知り、
それ以来カンパリは飲めなくなってしまいました。
(ただ、2007年以降は合成着色料に替わっています。)
だったら、カイガラムシの方がまだ良かったかなー?
自然のものですものね。
あの苦みが何とも言えず好きだったのですけど。