こんにちは!
世界56ヵ国を周り「国境のない舌」を持つ私は、ドイツのパンが世界一だと思っています!
これまで各国のいろいろなパンをいただいてきました。
私が思う「パンが美味しい国」は次の4ヵ国。
- ドイツ
- フランス
- トルコ
- ウズベキスタン
その理由は、それぞれの国に多種類のパンがあるのですが、どれを食べても美味しいからです。
その中でもドイツパンを1番にあげた理由は、ライ麦を使った黒パンが主流のドイツパンは、白いパンよりも栄養価が高く低GI食品(血糖値の急上昇が起きにくい)であるため、健康面でも優れているからです。
本日はおいしいドイツパン(下記の通り)のお話です。
- ライ麦パン
- プンパニッケル
- ラウゲンパン(プレッツェル、ラウゲンクロワッサン、ラウゲンエッケ)
ドイツパンは世界一種類が豊富で健康的
画像提供元:jhenning_beauty_of_natureによるPixabay
ドイツパンの豊富な種類
ドイツはパンの種類が世界一豊富な国といわれています。その数なんと約1,500種もあるそうですよ。
味や形にもドイツパンならではの特徴があるんです。
そこで今回は次のドイツパンを紹介してまいります。
- ライ麦パン
- プンパニッケル
- ラウゲンパン(プレッツェル、ラウゲンクロワッサン、ラウゲンエッケ)
ドイツパンといえば①ライ麦の黒いパン
画像出典元:pixabay
ドイツは寒冷地であるため小麦が育ちにくく、ライ麦を使った黒パンが主流です。
ライ麦にはグルテンが含まれないため、ドイツパンは目が詰まっていてずっしりと重く硬いのが特徴。
またライ麦だけでは発酵しないため小麦を混ぜるのですが、ライ麦と小麦の配合率によりパンの名前が異なり、食感や味も変わります。
ライ麦パンにはサワー種が不可欠!ドイツパンの特徴
一般的な小麦のパンの発酵にはイーストを使いますが、ライ麦にはサワー種というライ麦の天然酵母を使います。
サワー種を使うことにより、ライ麦パンのもう一つの特徴である酸味と香りが生まれるんです。
この酸味がドイツの美味しい食材であるソーセージやビールとの相性がいいんですよね。
2010年くらいからホームベーカリーでパンを焼くようになったのですが、大好きなドイツパンも焼いてみようと思ったんです。
当時はドイツパンの美味しさが、日本ではまだ今ほど知られていなかったころ。日本のパン屋さんで扱うところも多くはなかったんです。
そこで自宅で通常の小麦粉パンと同様にイーストを使って、ライ麦パンを焼いてみたところ、膨らまない結果に。
調べてみたところ、ライ麦にはサワー種が不可欠なことがわかりました。それ以降はドイツ訪問の度にドラッグストアでサワー種を調達。粉末のものや液体のものがありましたよ。
今ではカルディでもサワー種が購入できますので身近なものになりましたよね。
ライ麦パン(ドイツパン)の食べ方
ドイツ人は黒パン(ライ麦)にハム、ソーセージ、パテ(レバーなど)をたっぷりとのせて食べるんですよ。またバターとハチミツやジャムを塗って甘くして食べることもあります。
私は朝食で黒パンをいただくなら、バターとハチミツの組み合わせが好きですね。酸味と甘みが後を引く美味しさですよ。
それと黒パンはトースターで焼かない方が美味しいです。これもドイツの方に教わったことです。
【ドイツパン】ライ麦の粒が残る②プンパニッケル
プンパニッケルとは
プンパニッケルとはライ麦100%のパン。
最近日本でも低糖質な食品として注目されていますね。
長時間(長い時は20時間も!)焼くことでライ麦がカラメル化するため、黒に近いほどのこげ茶色をしています。お湯を張ったオーブンで蒸し焼きという珍しい製法なんです。
麦の粒が残り、噛むともちっねちっとして、前述のライ麦パンよりも強い酸味があります。
クセがあるため好みが分れるかもしれません。
「国境のない舌」を持つ私は30年程前(1991)に初めてドイツを訪問したとき(プライベートでした)このパンにハマりました。これほど味わい深く濃厚なパンはないと思ったほど。
私のように大好きになる場合と全く好きではない場合と意見が分れるように思うクセのある味です。
最近日本で販売されているのは、日本人のお口に合うようにライ麦の含有量を少なくしたり、かなりアレンジされているようです。
プンパニッケルの食べ方
通常は薄くスライスされた状態で販売されています。クリームチーズとの相性がよく、ハムやスモークサーモンなどを乗せても美味しいですよ。
ラウゲン液に浸す独特の風味の③ラウゲンパン
そして「ラウゲンパン」は食感も香りも独特で、私も大好きなドイツパンです。
「ラウゲンパン」として今回は次の3種類を紹介いたしますが、その前にラウゲンについて。
- プレッツェル
- ラウゲンクロワッサン
- ラウゲンエッケ
ラウゲンとは
そもそもこの「ラウゲン」とは何でしょう。
「ラウゲン」とは水酸化ナトリウム(苛性ソーダ)を水に溶かしたアルカリ溶液のことです。
ラウゲンは劇薬!?
実は「ラウゲン」は日本では劇薬として扱われ、薬局では身分証明書を提示の上、使用目的を申告しないと購入ができないものです。
しかし、焼くことにより化学反応で炭酸ナトリウムに変化し、中性化されますので、口にする時には問題なしになるそうですよ。
あら、不思議!
劇薬ラウゲン液は重曹液で代用可能
では日本のご家庭でラウゲンパンを作りたいときはどうしましょうか。
それは重曹液で代用できるんです。重曹を水に溶かすだけ。重曹液に成形した生地をくぐらせてから焼くだけです。
この方法で作るベーグルも美味しいですよ。
とはいえ、やはりラウゲン液で焼いたものの方が、色といい表面の張りといい、断然美味しいです。
【ドイツパン】①プレッツェル
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ラウゲンパンの紹介まず最初は、メガネのような形をした「プレッツェル」。ドイツのパン屋さんの看板にもこれがよく使われていますよ。
ラウゲンパンはメガネの形だけではなく、丸型、長細形などいろいろな形があります。
パンの肌が茶色いのは、まさに「ラウゲン」を使うからなのです。
ラウゲン液に浸し、表面を固めてから熟成させて焼きます。そうすることで独特の香りとツヤが出ます。パリッとした歯ごたえで、中はモチモチになるんですね。
岩塩をつけたものやチーズがけのものなどがあります。そのままでも充分おいしいですが、半分に切り、クリームチーズやバターを塗っても美味しいです。
プレッツェルはドイツ南部のバイエルン州、バーデン・ヴュッテンベルグ州、シュヴァーベン地方の特産。
【ドイツパン】②ラウゲンクロワッサン
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ラウゲンされたクロワッサンもありますよ!
本家フランスのクロワッサンももちろん美味しいですが、ラウゲンされたクロワッサンもまた美味!より香ばしく感じます!!
【ドイツパン】③ラウゲンエッケ
「ラウゲンエッケ」とは、ラウゲンクロワッサン生地を三角形にしたもの。「エッケ」はドイツ語で「角」の意味。
私の一押しのパンのひとつです!
前述のラウゲンクロワッサンの三日月とエッケの角との形が違うだけで、美味しさも違ってくるというのが面白いんです。
そのままでも充分に美味しいですが、画像のようにチーズやハムのサンドイッチも美味しいですよ。
ラウゲンパンはドイツ語圏の、オーストリア、スイスでも召し上がっていただけます。
それ以外のヨーロッパの国では見かけないものですので、ドイツ語圏に行かれた際は是非試してみてくださいね。
近ごろ本場ヨーロッパのハードパンの味を伝える、こだわりのパン屋さんが日本では増えてきていますよね。
そしてドイツパンの人気も高くなっているようです。あなたもぜひドイツパンの魅力にハマってみてくださいね。