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こんにちは!
少し暖かくなってくると需要が高くなるドリンクといえば、「アイス」の単語が付くものですよね。例えばコーヒー、ティーなど。日本では昔から定番になっていますが、ヨーロッパではかつて存在しないものでした。
今でもそれほど一般的ではないと思いますが。私が英国に住んでいた30年くらい前には英国をはじめ他ヨーロッパにもアイスのコーヒー、ティーはなかったのです。
そんな中で、本日はギリシャのドリンク、
ギリシャには昔からあった、この国独特のアイスコーヒーのお話です。
夏のギリシャの飲み物「フラッペ」!!
ギリシャ独特のアイスコーヒーのことを「フラッペ」といいます。ホイップ状に泡立てたコーヒーのことです。「泡立て」るのはミルクではなく、インスタントコーヒーの粉をきめ細かく泡立てたもの。その泡はとても滑らかでクリーミー。
フラッペはタルゴナコーヒーそっくり!!
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近頃流行りの韓国発のタルゴナコーヒーを始めて知った時、ギリシャの「フラッペ」なのではないか、と思ってしまいました。そっくりなんですよ作り方も。
グラスにインスタントコーヒーとお砂糖を入れ、水を少し加え、電動クリーマーできめ細かい泡をたっぷり作り、そこに氷、そして水または牛乳を注いで作るというもの。
ギリシャのフラッペも韓国のタルゴナも同じ作り方なんです。
フラッペに向いているインスタントコーヒーの製法は?
ところで、インスタントコーヒーには2種類の製法があります。
- フリーズドライ製法
- スプレードライ製法
フリーズドライ製法のものは、顆粒が大きめのため溶かしにくさが難点。
もうひとつはスプレードライ製法で、細かい粉末状のため簡単にホイップを作ることができます。
そのため、フラッペやタルゴナにはスプレードライ製法のインスタントコーヒーが向いているということですね。
インスタントコーヒーといえば「ネスカフェ」
ギリシャではインスタントコーヒーのことを「ネスカフェ」といいます。商品名がそのまま代名詞になっているんですね。
レストランやカフェのメニューにも、堂々と「ネスカフェ」が君臨する国なのです。
インスタントコーヒーをわざわざレストランやカフェでいただくなんて、日本の方にとっては驚きですよね。
ちなみにこれはトルコでも同じなんです。
またコーヒー豆を煮出してつくるトルココーヒー。これと同じものをギリシャでは、ギリシャコーヒーと呼んでいます。
ギリシャはオスマントルコ帝国による支配が長かったため、トルコに影響された文化があちらこちらにみられるんですよ。
ギリシャ専用ネスカフェがある?
ギリシャではフラッペ専用の「ネスカフェ」があり、そのインスタントコーヒーの専用工場まであるそうです。
そしてクリーミーな泡を作るために欠かせないのが電動クリーマーです。ギリシャでは家庭に一台はあるものらしいですよ。
スーパーでは夏場にインスタントコーヒーのおまけとして、電動クリーマーがよく付いています。
以前、現地ガイドさんが休憩のために馴染みのカフェに連れて行ってくださいました。そこのオーナーが「飲んでみて」とご馳走してくださったのがフラッペ。それが私のフラッペとの初の出会いでした。
いまでこそギリシャにもエスプレッソを基礎とした、コーヒーチェーン店が続々と進出しているため、昔ながらのフラッペは押され気味なようです。しかしまだまだ根強い人気。
もともとフラッペは1957年ギリシャの北の都市、テッサロニキで開催された国際見本市で初めて出され、一時的な流行に終わらずに定着したものです。
通常のアイスコーヒーだと氷が溶けると水っぽくなっていきますよね。その点フラッペはホイップした泡から溶け出すコーヒーが濃度を下げにくくするため、最後まで美味しく飲むことができるメリットがあるようです。
もしも電動クリーマーがない場合は、シェーカーや瓶などを代用することもできますよ。
ご家庭で作ってみてはいかがでしょうか。