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こんにちは!
今日はコルドバのパティオについてのお話です。
アンダルシア地方コルドバ
スペイン南部アンダルシア地方、コルドバ県。
スペインの「フライパン」と言われている
アンダルシア地方の中でも
最も暑いところと言われ、
真夏には50度近くにもなるという。
日向で立ち話をしている
地元の方々をよく見かけますが、
こんな直射日光の当たるところによくいられるなー、
といつも感心。
日本の方なら3分で?
ダウンじゃないかと思われる程強烈な日差しですよ。
一方日陰に入れば、これ涼しく、
日本とは違う湿気の低さが感じられます。
意外に屋内が涼しいのは、こんな理由!
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そして、建物の中は意外にも涼しいのです。
その理由として、アンダルシア地方の街の
旧市街は細い道になっていて、
家と家が近く建てられています。
それが日陰を作るんですね。
そして、古い家は壁の厚さが60cmほどもあるため、
外気温に左右されることはないわけです。
外壁が白いのは熱を吸収しにくいですし、
また、光を反射して、細い道でできた影を
暗くならないようにする効果もあるようです。
画像は写真スポット「花の小径」
ツアーではここで必ず写真を撮りますよ。
小径の奥にはメスキータの鐘楼が見えます。
コルドバといえば、
旧市街には世界遺産に登録されている
メスキータ(スペイン語でモスク)という、
世界でも唯一の宗教施設で有名です。
今日はこのメスキータではなく、
パティオについてのお話です。
パティオとは?
パティオとは、、、「中庭」のことで、
住宅の壁や柱に囲まれた空間のこと。
暑さをしのぐ空間として
ここアンダルシア地方で昔から取り入れられています。
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通常真ん中に井戸や噴水があり、
周りをキレイな花々で飾る、ホッとする空間。
先述のような建物の特徴がある上に、
パティオを設けることによって更に快適になるんですね。
パティオのある住宅を上空からみると、
コの字型かロの字型になっています。
コの字型は住宅部分をコの字にすることで、
内側にパティオの空間ができ、
外部から見えない効果があり、
抜け感のある空間になります。
ロの字型は住宅部分が回廊のようになり、
周囲が壁に囲まれているために
プライバシーが保たれて、
通常の外庭よりも安心して窓を開放できる
メリットがあります。
パティオを設けることで家全体に太陽光を
取り入れやすくなり、北側の部屋にも
南向きの面が生じるため、
自然光が入ってくるようになります。
また各室内に心地よい風が入ってくるので、
家全体に空気の流れを作ることもできますね。
その昔、英国に住んでいたとき、
アンダルシア地方を旅して周りましたが、
宿泊したB&Bはロの字型でした。
パティオに面した部屋の窓を、
あけたままにすると、心地よい風が入ってきて、
自然のやさしい風をまといながら
極上のシエスタができましたよ。
その時から、住むならパティオのある
こんな家がいいなーと思っていました。
ツアーでは大抵大型ホテルに宿泊ですが、
吹き抜けのパティオのような空間があり、
その周囲をたくさんの部屋が囲む、
という作りのホテルも
アンダルシア地方にはみられます。
クーラーがいらない、
伝統的な住宅の中のオアシス、パティオ。
その土地の理にかなった快適な空間なのですね。
コルドバでは毎年5月上旬から中旬にかけて、
約10日間でパティオコンクールが開催されます。
ベコニア、ペチュニア、ジャスミンなどの
お花で飾り付けたパティオの美しさを競うもので、
期間中はコンクールに参加した個人宅の
パティオまで入ってみることができるんです。
この時期にコルドバ訪問の際には
是非時間をかけて
パティオ巡りをされることをお勧めします。
観光案内所でコンクールに参加している
家が確認できる地図が手に入ります。
↓
コルドバ観光局
https://www.turismodecordoba.org/